【12月13日:常設展展示解説の日】常設展 創作人形コーナー:人形の芸術的確立をめざした作家たち ~白澤会~ 
公開日:2025年11月26日(水)

お知らせ
展示室2「コレクション展示 日本の人形」は定期的に展示替えを行っており、西澤笛畝コレクションをはじめとする5,500件以上の所蔵品の
なかから、季節や企画展・特別展などのテーマに合わせて、日本の人形を代表する名品や希少品の数々を展示しています。
人形文化は、信仰的な背景のもとに誕生した人形からはじまり、子供の成長を願う行事となった三・五の節句を中心に発展しました。近代以降
には、人形の芸術的確立をめざした人形芸術運動が興り、芸術として認められた多様な人形文化が華開いていきました。           
創作人形コーナーでは、作家が一つの作品をトータルコーディネートして制作された芸術性の高い人形を展示しており、今回は、人形の芸術的
価値を高めるべく尽力した、人形芸術運動の先駆けともいえる白澤会(はくたくかい)で活躍した人形作家の作品を展示しました。
御所人形の大家として知られる岡本玉水の「前進」は、二人の童子が前方に向かって駆けていく姿を表しており、髪型や顔付き、走る体勢など
両者の個性が表され、観るものを惹き付けます。
木彫彩色人形を制作したことでも知られる池野哲仙(鉄寛)の「蘭陵王(らんりょうおう)」は、舞楽の演目のひとつで、中国の北斉時代(6
世紀)の蘭陵王長恭(ちょうきょう)が美貌を仮面姿で隠し、戦の指揮をとったという故事にちなんだもので、彩色が鮮やかで、躍動感に満ち
ています。
この他に、久保佐四郎の「嵯峨人形 人形遣(つかい)」、名川春山の「舞」、吉田永光の「百面会」を展示しました。                                                                                                                                                                                                   

これらの創作人形の世界をお楽しみいただくとともに、この他にも、子供の成長を祝う節句人形、見て遊んで楽しむ古典人形などを展示していますので、ぜひご覧ください!

                
                 前進                               蘭陵王                      
                                                              
         (左から)百面会、蘭陵王、舞、嵯峨人形 人形遣、前進
 
学芸員による常設展展示解説
 毎月22日(休館日等の場合は次の開館日)は、にんぱく*の日    *岩槻人形博物館の通称
 日時:2025年12月23日(火) 午後2時~(30分程度)
ボランティアによる常設展展示解説
 日時:2025年12月13日(土) 午後2時~(20分程度)                                                              
※ 上記2つの展示解説は、当日、展示室前にお集まりください。申込不要、要観覧券。
 
 
 
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