さいたま市岩槻人形博物館の人形コレクション

当館の所蔵品は、西澤笛畝をはじめとした収集家によるコレクションと、市民や全国の方々から寄贈された人形を中心に構成されています。

西澤笛畝コレクション

西澤笛畝(1889-1965、本名:西澤昂一)は日本画家として活躍する一方で、人形玩具の収集・研究・普及に尽力し、重要無形文化財保護委員会の専門審議委員や日本工芸会の初代理事長にも就任し、人形の文化・芸術振興に大きく貢献した人物です。笛畝の義父・西澤仙湖も明治時代を代表する人形愛好家の一人で、西澤家の人形収集の歴史は80年近くにわたりました。仙湖の収集品は東京帝室博物館(現・東京国立博物館)などに寄贈されましたが、笛畝による収集品の多くは東京都板橋区にあった笛畝の自宅兼研究所に陳列され、没後は遺族が運営する笛畝人形記念美術館(埼玉県越生町)で展示されました。平成18年(2006)に岩槻人形協同組合の寄贈によってさいたま市が取得し、約3,500点が当館の所蔵品となりました。笛畝コレクションは、日本の古典人形を中心に、郷土玩具、世界の人形など幅広いジャンルで構成され、造形的に優れたものが多いのが魅力です。

西澤笛畝の肖像(自宅兼研究所にて)

浅原革世コレクション

実業家・浅原革世氏が収集した約800点の人形です。御所人形や市松人形など衣装の華やかさが際立った人形や、加茂人形、毛植人形など小さく繊細な人形が充実しています。西澤笛畝やアメリカの女性コレクターのエローイズ・M・トーマス旧蔵品など、貴重なコレクションの一部も含まれています。

その他の寄贈資料

埼玉や東京をはじめ、各地の旧家に伝来した人形も寄贈されています。なかでも東京日本橋の豪商・天野家から寄贈された雛人形や趣味玩具は約600点に上ります。

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