展示室1 埼玉の人形作り

埼玉県は日本最大の人形産地です。ここ岩槻も人形の産地として、第二次世界大戦後に急成長を遂げ、日本の人形作りを支えました。人形製作は複雑な分業のもと顔や身体の造形を作り上げる技術が求められ、そこには優れた職人の技が息づいています。武州(埼玉県を含む旧国名)における人形作りは、巨大都市に成長した江戸の需要を受け、江戸時代に鴻巣や越谷など物流の便に長けた宿場付近の村々で始まりました。当初は江戸の下請としての農閑期余業でしたが、江戸時代の終わり頃には江戸の問屋をおびやかすほどの産地に成長しました。高度経済成長期には東京との関係が深まった岩槻を拠点として発展し、多様な種類の人形が生産されるようになりました。江戸・東京の需要に供するための産地として埼玉県下の人形作りは発展してきました。この展示室では、岩槻を中心とした人形作りを紹介します。

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