八人雅楽

江戸で考案された武家好みの五人囃子に代えて、公家好みの雅楽人形が雛飾りの奏者として添えられることもあった。本作は、竜笛・篳篥(ひちりき)・笙(しょう)・筝(そう)・琵琶・鉦鼓(しょうこ)・太鼓・鞨鼓(かっこ)の八楽人が狩衣に指貫姿で雅楽を奏する様を模したもの。「吹く」、「弾く」、「打つ」の動作に応じて表情が一体ずつ異なり、口元のえくぼも愛らしい。優美な姿は、江戸時代の雅楽人形を代表する名品である。
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