古今雛

江戸製の古今雛に比べ、袖の表現などが全体に控え目なのが特徴で、京製の古今雛と推測される。ふっくらとした丸顔に、有職雛のような大垂髪も優雅である。もっとも、京風の雛人形の多くが描き目であるのに対し、本作にはガラス目が入り、江戸の人形に見られるような写実性も持ち合わせている。東と西、両方の特徴が調和した古今雛の発展型を示す作例といえよう。

PAGE TOP
PAGE TOP