浮世絵「源氏十二ヶ月之内 弥生」

源氏絵の十二ヶ月揃物のうち、弥生(三月)の風景。江戸時代後期に大ヒットした柳亭種彦の翻案小説『偐紫田舎源氏』の挿絵を原案とした源氏絵は、華麗な貴族の暮らしを描いて女性の人気を博した。人形も華やかな空間を演出する小道具としてよく登場する。雛段には豪華な蒔絵が施された雛道具が並び、姫の前には小さな三ツ折人形、女中が運ぶ輿の中にも裃姿の稚児人形が見え、にぎにぎしい。
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