奈良人形 葵の上

奈良人形は、「一刀彫」とも呼ばれる木彫りの彩色人形で、元は春日若宮の祭神具を飾るために作られたといわれている。能・狂言を題材としたものが多く、本作も源氏物語を基にした能「葵上」に取材している。左の人形は六条御息所の生霊で、光源氏の妻・葵の上に嫉妬し恨み、連れ去ろうとする。右は、加持祈祷をする山伏・横川の小聖。怨霊が登場する場面ではあるが、奈良人形特有の荒彫の線により、ユーモラスな雰囲気となっている。
PAGE TOP
PAGE TOP