矢の根 久保佐四郎作

昔ながらの人形作りは、職人の工房で分業生産されてきたため、一人の作家のオリジナリティが生まれにくい状況であった。そのようななか、全工程を一人で手掛け、作品に自身のサインを記し、いちはやく作家意識に目覚めたのが久保佐四郎(1872~1944)である。本作は、浮世絵などに描かれた歌舞伎十八番の「矢の根」をモチーフにしたとみられ、迫力に満ちた姿に作家の心意気が感じられる。

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